God bless, long live QUEEN!!


Queen + Paul Rodgersのロンドン公演を観てきました。
最高にかっこよかった。

ブライアンの静かな貫禄とカリスマ性、どこまでも伸びて歌うギターの音色には打たれました。
本当に綺麗な音色なんです。
12弦を携え、中央ステージに置いた椅子に座ったブライアン。
笑顔で「Maybe It's Because I'm A Londoner」を一緒に歌う観客の嬉しそうなこと!!
そして歓声を受けるブライアンの嬉しそうなこと!

ザンジバルから来た友人の歌をやろう。彼の名前はフレディ!!」
そして湧き上がる大歓声。
「素晴らしい曲の数々を残してくれたんだ、今でも演奏できることを幸せに思うよ。」
そういって弾き始めた「Love Of My Life」。
少し眩しそうにスタンド席を見上げるブライアン。
美しい旋律を、はにかんだ表情で弾き歌う彼には後光が射して、慈愛の表情にすら見えました。


ロジャー・テイラーはドラムと超高音担当。
クリック無しに男気を感じますね。
「ライブ評に、女性コーラスが疑わしいほど完璧だったって書かれたよ」
と言って、ちょっと皮肉っぽく笑うブライアン。
「疑わしいほど完璧なコーラス、ロジャー!!」
苦笑いしながら笑顔で出てくるロジャー・テイラー
あのハイトーンは今でも健在です。
ハモリの美しさといったらもう、聴いているだけで目がウルウルしそうなほどです。
ベース弦をドラムスティックで叩いて「Another One Bites The Dust」を演奏する。
あるいは、ドラムセットを設置しながら、増えるタイコの数にあわせて手数と
バリエーションを増やしていく、という面白いドラムソロは観客もわくわくしながら観ていました。

楽しみにしていた「Radio Ga Ga」では、1万余人の観客が手を叩き、斜めに掲げたあのフリを再現。
あぁ、今私はイギリスにいるんだ。。。
Queenの母国にいるんだ。

老若男女問わず満面の笑顔で手を掲げる観客の姿に、しみじみと嬉しくなりました。

みんなフレディこそがQueenのヴォーカルだってわかっている。
それをわかった上で絶品の歌唱を続けるポール・ロジャース。
かっこよかった…。
「All Right Now」や「Bad Company」といった彼の持ち曲を堂々と歌う姿には、
FreeやBad Companyで名を馳せた名ヴォーカルとしての矜持を感じました。
これくらいestablishedなヴォーカルじゃないと、「Queen + 」の後に名乗ることは出来ないのでしょう。
アコースティックギターをかき鳴らして歌った「Seagul」のかっこよさは尋常じゃなかった。
声を出して消えるまで、その消えている間さえ、彼の歌のうちです。
声自体かっこいいのに、抑揚には抑えきれない感情がにじみ出ていて
(その「にじみ出る」具合ですら演出なのに…)かっこいい。

「The Show Must Go On」でギターが泣いているときのブライアン・メイの静かな笑顔。
なんであんなに優しく微笑むことが出来るんだろう。
きっと辛い思いをしたに違いないのに。
そしてスクリーンには歌うフレディの姿。
Bohemian Rhapsody」。
もうここで涙腺弛まない人間いないですよ。

痺れた。

でも、あんだけ複雑で次から次へと展開する曲なのに観客達が完璧に覚えていて、
一緒に歌っているのには感心して思わず笑っちゃいました。


しみじみと、かっこよかった。
なんて表現したらいいんだろう。
気品と風格のある、落ち着いたかっこよさ。

…なんだけど、かっこいい、という表現が陳腐に感じます。